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つづき 3

上京する前日か、前々日だったと思う。
僕は彼女の家に行った。
彼女は家から出てこなかった。
近くの公衆電話まで行って、電話をかけた。
せめて話だけでもと・・
でも電話にもでなかった。
僕は彼女の家の前でひとり。
彼女が家から出てきてくれるのをひたすら待った。
春だというのに、さすがに夜は寒かった。
2階の彼女の部屋から灯りと人影が見えた。
僕は彼女が出てきて会って話をしてくれると思って、
ひたすらに、ただひたすらに、彼女を待った。
でも何時間待っても、彼女は出てこなかった。
その日の夜は、東京へ向かう新幹線の時間を書いたメモをポストに入れて帰った。

旅立ちの日。
駅のホームに彼女がいた。
僕は嬉しかった。
大きな荷物を持ち上げて、すぐさま彼女のもとへ駆け寄った。

でも下を向いたまま
声にならない声で
さよならと言われた。

高校を卒業したばかりの18の春
僕と妻の姿がそこにはあった。
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名残り雪

かぐや姫やイルカが歌っていた「名残り雪」のフレーズを思い出し、読みました。
青春時代の甘酸っぱい思いで。

おふたりの歴史

初めまして。
おふたりの出会いから 現在までのストーリーが
とても気になっていました。
「さよなら」としか言えなかった奥様のお気持ちが辛いです。
遠距離恋愛はその後 どうなったのでしょう?
ゆっくりで結構ですので もっと聞かせて下さいね。

つづき

次が直ぐにでも読みたくなる、甘く切ないストーリー。
ふたりの今に至る迄が益々興味深いです。

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プロフィール

ken&はな

Author:ken&はな
はじめまして
1962年生まれ。現在57歳の仲良し同級生夫婦です

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