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この時期になると、トラウマのように僕を苦しめる過去の出来事。
悲しい思い出。
別れ、そして旅立ち。
僕達は大学の合格発表の日を境に元に戻らなくなった。
何度も彼女の自宅に電話をした。
お母さんが出た。
「よく頑張ったね」と言ってはくれたものの、僕の気持ちは奈落の底だった。
彼女が電話口に出てこない。
「おめでとう」という言葉を最後に、彼女は僕から離れていった。
電話に出ない彼女。僕はどうすることもできなかった。
自転車で隣町の自宅まで行った。
絶対に家にいるはずなのに、彼女は僕に会おうとはしなかった。
日が沈んであたりが暗くなっても、僕は彼女の家の前で待つことしかできなかった。
それは4月に入っても吐く息が白くなるほど寒い夜だった。

大学の入学式の日。都内のいたるところで桜が咲いていた。
今も桜を見るたびに、押しつぶされるように苦しくなる。
本当は同じキャンパスで過ごすはずだった。
しかし僕ひとり。
これが現実か。何度もそう思い悲しかった。

当時、僕はワーズワースの詩集を英文のまま読んでいた。
その本の中に、忘れもしないこんな詩があった。
Though nothing can bring back the hour of splendor in the grass,
of glory in the flower, we will grieve not.
Rather find strength in what remains behind.
日本語訳にすると、こんな感じだろうか。
「花咲き、野が薫る。
あの草原の日々を呼び戻すすべはない。
ただ、残されたものに力を見出していこう。」
最後のRatherはなぜ文頭にきて大文字なのか
その意味を理解すると、自分自身への戒めのように感じた。
唯一、この詩を読んだときだけ僕は前向きな気持ちになれた。



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コメント

No title

大切な宝物ですね。

せつないです

苦があるから楽しいと前向きに進むしかないですね。せつない想いを乗り越えたkenさんとはなさんだからこそ、今も仲良く愛し合えるのですね。

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No title

こんにちは。ヽ(^o^)丿
誰にでもあります。苦い思い出や
辛い過去が、だから成長するんですね。
けんさんもはなさんも
大きくなってないですか。(#^.^#)

No title

なぜあなたのもとに性母は降り立ったか、もう一度考えて下さい。”愛すること” ただただ”愛すること” ほかに何を考えてますか。

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